2023年2月10日
冷たい風の中にも春の陽射しが・・・
1月末の大寒波。特に東北、日本海側の皆様の大きな被害が報道されていました。北総育成園は千葉県の東側、太平洋にほど近く冬でも比較的暖かく、今回も朝7時頃には青空が広がっていました。銚子市や旭市、香取市や茨城の神栖市から通勤してくる職員さんが多いのですが「北総の近くに来たら雪がなくてほっとしました」とのこと。お陰様で通常の生活を送ることが出来ました。
さて、2月3日は節分豆まき。北総ではいつも年男年女の方をお祝いしながら、鬼が館内を回ります。今年は、青鬼一人でやや寂しいかな。でもみんなでボールを投げて鬼退治。「福は~うち!」「鬼は~そと!」の元気な掛け声が聞こえました。今年も福をたくさん呼び込んで、皆でいい年にしましょうね!!!
北総に暮らすお一人お一人の後ろにいらっしゃるご家族の思いを大切に、私達は毎日少しでも良い支援ができるように努力していきます。今日は、1年の支援をまとめる「個別支援総括会議」でした。また新しい課題に向けて進んでいきます。春に向けて色々な工夫、アイディアを出しあって取り組んでいきます。
先日、長年北総育成園を利用されていた60歳代の男性利用者Hさんがご逝去されました。すでにご両親・ご兄弟も亡くなり、ご親族は40歳代姪御さん姉妹でした。5年ほど前から心不全の治療をして入退院を繰り返していました。昨年は4月から9月入院、そして11月から再入院,1月末に病院より「危ない」状態のご連絡を頂いていました。2月1日9時半、職員会議中にその訃報が入りました。職員が集まるのを待っててくれたのかしらと胸が痛くなりました。すぐに園長と看護師が駆けつけました。とても穏やかなお顔でした。姪御さんお二人も「おじさんは北総の皆さんに大切にされて幸せでした。家族の眠るお墓に送ってきます」と感謝の意を伝えてくれました。北総のHさんの個室には、今から30年も昔の北総の運動会の写真が引き伸ばして飾ってあり、そこには彼と亡くなったお父さんと、小学生くらいの可愛い女の子が映っていました。その頃の運動会は、ご家族の手作り弁当を囲んでいました。姪御さんは「あ、これはきっと私・・・」。ご家族皆さんでHさんの運動会に来てくださっていたのですね。亡くなったお母様(彼のお姉様)の手作りから揚げなどのお弁当が並べられていて・・・。お二人の姪御さんにとっても懐かしいお写真でした。こうして北総でご家族の写真を大切にしてこれたこと、本当に良かったです。Hさん、どうか安らかにお眠りください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。今、北総の周りでは、蝋梅や梅の花がいい香りを漂わせて咲いています。次回は2月27日頃更新予定です。 白樫久子