2013年3月8日
北総俳壇
北総俳壇
□石渡 啓子
寒いなあ 今日の夕飯 鍋にしよ
□石橋 琴美
◎原木を 運ぶ足もと 秋の色
□吉田 祥子
青空に うろこの雲が うかんだ
□内田 沙和
トントンと なり響く音 紙工芸
□石橋 絵里
きれいだな フレームいっぱい
シクラメン
□加瀬 裕一
◎秋風に 吹かれて励む 農作業
□杉本 和彦
△海の幸 山の幸 一番は命の幸
□高木 恭一
△フタ開けて おー肉だ!と
昼ごはん
□菅谷 大輔
◎椎茸のでる数驚く 秋空の
取る顔皆誇らしげ
□信田 陽子
うだるような暑さも過ぎ
秋の澄み渡った青空と
清々しい空気の中 時折冬の気配
□安藤 悠果
◎朝けんか 今日はなんで
怒っているの?
□金子 晴奈
「おはよう」と真白い息がもくもくと 落ち葉掃きの手が止まる
□齊藤 到
△秋になり 夏の暑さも なつかしい
□米川 育美
紅葉おち 紅葉のじゅうたん
できあがり
□石上 喜章
△岩井さん 走るの案外 早かった
□絵鳩 典子
出勤し 建設事務所の 標語見る
高い意識に 背筋伸び
□白樫 久子
霜月の夜にぽっかり月明かり
家路に急ぐ 君もみてるか
□梶浦 美緒
◎止まったり 寄り道したり
戻ったり
長くて遠い 紙工への道
□興梠 孝
熟し柿 秋深まりし 北総の里
□青野 豊市
毎日が 仲間どうしの にらめっこ
□篠塚奈緒美
食べたいな食べたいな
でもないな あの柿の木
□猪田 昌宏
思い出す しだれ桜と 作業棟
□保科 智子
栄子さん 歳も縫い目も 北総一
太田さん 早く元気に 帰って来い
三浦圭織 特別枠!
・風邪ひくな! 言ってる私、 風邪っぴき
★利用者に 心配される 支援員
・らっきょう 食べられないが、作ってる(笑)
・林産班 負けてらんない 農耕班
・明けの朝 うとうと眠る 耐えられず
・小松菜と ほうれん草は わからない
・靴反対 言ってる本人 靴反対 (新島さん)
・金がない ご飯は食べず みかん食う
(今の私の状況)
・早く寝て! 言ってる自分は 夜行性
・コーヒーを 作るのだけは 自信ある
(作業後のコーヒー)
「21歳、今思うこと」
たまに、ふと「何で私はここにいるのだろう?」と考えてしまうことがあるが、北総の利用者との出来事や、仲良くしてくれる職員のことを思うと、やっぱりここにいたい!私はまだまだここにいるべきだ!と思える。就職してまだ半年しか経っていないが、この人たちに出会えて良かったと心から思えている。人生捨てたもんじゃない(笑)
選者寸評
言葉を琢く。この人たちが笑っている。泣いている。怒っている。汗流して「働くこと生きること」している。遠くを見ている。職員はその様子から心を読み取り言葉にする。近藤原理先生の「優しい言葉で深い思想を」に至る、同じに見えて同じでないこの人たちに寄り添う一期一会の坂道。「トオチャン、カアチャン、アイタイ」。毎日の暮らしの中からポロッとこぼれ落ちる真珠のような言葉。職員はこの人たち探しの旅を続ける。それらの言葉は汗臭かったり、冷たい雨の音だったりが彩りを添える。
もう20年以上もこの道を歩み続けてくれている職員の投句。中にはこの道の奥深さを知るには、少し役者不足の新職員の句。長い時間、言葉を鍛える練習をしているはずのベテランが苦戦し、駆け出しの一年生が伸び伸びとこの人たちとの暮らしを拙い言葉で活写。五七五の北総の暮らしのキャンバスが広がる。そのアンバランスが面白い。そんな中、今回の収穫は一年生職員の三浦氏。へたくそだが読む人の心をつかむ。しかも今回、一番多く投句してくれた頑張り屋。この際、彼女のコーナーを持つことにした。
「選者 虎風山人」
★最優秀賞 ◎優秀賞 △佳作
北総俳壇
□石渡 啓子
寒いなあ 今日の夕飯 鍋にしよ
□石橋 琴美
◎原木を 運ぶ足もと 秋の色
□吉田 祥子
青空に うろこの雲が うかんだ
□内田 沙和
トントンと なり響く音 紙工芸
□石橋 絵里
きれいだな フレームいっぱい
シクラメン
□加瀬 裕一
◎秋風に 吹かれて励む 農作業
□杉本 和彦
△海の幸 山の幸 一番は命の幸
□高木 恭一
△フタ開けて おー肉だ!と
昼ごはん
□菅谷 大輔
◎椎茸のでる数驚く 秋空の
取る顔皆誇らしげ
□信田 陽子
うだるような暑さも過ぎ
秋の澄み渡った青空と
清々しい空気の中 時折冬の気配
□安藤 悠果
◎朝けんか 今日はなんで
怒っているの?
□金子 晴奈
「おはよう」と真白い息がもくもくと 落ち葉掃きの手が止まる
□齊藤 到
△秋になり 夏の暑さも なつかしい
□米川 育美
紅葉おち 紅葉のじゅうたん
できあがり
□石上 喜章
△岩井さん 走るの案外 早かった
□絵鳩 典子
出勤し 建設事務所の 標語見る
高い意識に 背筋伸び
□白樫 久子
霜月の夜にぽっかり月明かり
家路に急ぐ 君もみてるか
□梶浦 美緒
◎止まったり 寄り道したり
戻ったり
長くて遠い 紙工への道
□興梠 孝
熟し柿 秋深まりし 北総の里
□青野 豊市
毎日が 仲間どうしの にらめっこ
□篠塚奈緒美
食べたいな食べたいな
でもないな あの柿の木
□猪田 昌宏
思い出す しだれ桜と 作業棟
□保科 智子
栄子さん 歳も縫い目も 北総一
太田さん 早く元気に 帰って来い
三浦圭織 特別枠!
・風邪ひくな! 言ってる私、 風邪っぴき
★利用者に 心配される 支援員
・らっきょう 食べられないが、作ってる(笑)
・林産班 負けてらんない 農耕班
・明けの朝 うとうと眠る 耐えられず
・小松菜と ほうれん草は わからない
・靴反対 言ってる本人 靴反対 (新島さん)
・金がない ご飯は食べず みかん食う
(今の私の状況)
・早く寝て! 言ってる自分は 夜行性
・コーヒーを 作るのだけは 自信ある
(作業後のコーヒー)
「21歳、今思うこと」
たまに、ふと「何で私はここにいるのだろう?」と考えてしまうことがあるが、北総の利用者との出来事や、仲良くしてくれる職員のことを思うと、やっぱりここにいたい!私はまだまだここにいるべきだ!と思える。就職してまだ半年しか経っていないが、この人たちに出会えて良かったと心から思えている。人生捨てたもんじゃない(笑)
選者寸評
言葉を琢く。この人たちが笑っている。泣いている。怒っている。汗流して「働くこと生きること」している。遠くを見ている。職員はその様子から心を読み取り言葉にする。近藤原理先生の「優しい言葉で深い思想を」に至る、同じに見えて同じでないこの人たちに寄り添う一期一会の坂道。「トオチャン、カアチャン、アイタイ」。毎日の暮らしの中からポロッとこぼれ落ちる真珠のような言葉。職員はこの人たち探しの旅を続ける。それらの言葉は汗臭かったり、冷たい雨の音だったりが彩りを添える。
もう20年以上もこの道を歩み続けてくれている職員の投句。中にはこの道の奥深さを知るには、少し役者不足の新職員の句。長い時間、言葉を鍛える練習をしているはずのベテランが苦戦し、駆け出しの一年生が伸び伸びとこの人たちとの暮らしを拙い言葉で活写。五七五の北総の暮らしのキャンバスが広がる。そのアンバランスが面白い。そんな中、今回の収穫は一年生職員の三浦氏。へたくそだが読む人の心をつかむ。しかも今回、一番多く投句してくれた頑張り屋。この際、彼女のコーナーを持つことにした。
「選者 虎風山人」
★最優秀賞 ◎優秀賞 △佳作
みんなの広場
?絶好調!林産の椎茸
今年度、発生量と売り上げが絶好調の生椎茸。林産班では毎日カゴいっぱいの椎茸が2カゴ3カゴは当たり前。原木運びで鍛えているはずの坂下さんからも思わず、「重い…」と漏れるほどでした。
前半は風評被害で、椎茸が出ているのに販売に出せないというもどかしい時期もありました。それでもあきらめずに椎茸を作り続けてくれた林産班メンバー、そして椎茸を買ってくださった方には本当に感謝しています。段々と寒さも厳しくなり、椎茸シーズンは今年もラストスパートです。少しでも前半の遅れを取り戻せるように、林産班メンバー一丸となって努力していきたいと思います。 (石橋こ)
「徳丸さん」(詩)
ガガガガガ!
徳丸さんの大声がひびく。
イヤー!
腹の底から力の限り叫ぶ。
アー!
それはまるで「オレは生きてるぞ!」
とアピールしているみたい。
「オレは元気になったぞ!」と言ってるみたい。
言葉があったら、本当は何て言っているんだろうね。